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東京地方裁判所 平成5年(ワ)16524号 判決 1993年12月17日

大阪市淀川区宮原五丁目一番一八号

原告

アイ・エム・エンジニアリング株式会社

右代表者代表取締役

石橋捷哉

右訴訟代理人弁護士

木下貴司

池田幸司

東京都新宿区西新宿六丁目二六番一一号

被告

株式会社ヱコワールド

右代表者代表取締役

山﨑日出幸

主文

一  被告は、別紙物件目録一記載のプログラムをROM(ロム、リード・オンリィ・メモリィ、固定記憶装置)その他の記憶媒体に収納してはならない。

二  被告は、別紙物件目録一記載のプログラムを収納したROMないし同ROMを装着した別紙物件目録二記載の装置を頒布し、または頒布のため広告・展示をしてはならない。

三  訴訟費用は被告の負担とする。

この判決は仮に執行することができる。

事実及び理由

第一  原告は、主文同旨の判決及び仮執行の宣言を求め、請求原因として次のとおり述べた。

一  原告は、電子機器の企画開発、販売、電子機器のソフトウェアの企画開発、販売等を目的とする会社である。

二  原告は、他社に先駆けてコンピューターによる音声解読装置の開発に成功し、平成三年一月には、歌合戦方式で点数を競い合って楽しむタイプの対戦型カラオケ採点機を開発し、これを「バトルシステム」と名付けて対戦型カラオケ採点機シリーズとして発売を開始した。

三  原告は、平成三年八月、原告の発意に基づき当時開発をすすめていた対戦型カラオケ採点機バトルシステムTW-一〇五について、原告の従業員が職務上別紙物件目録一記載のコンピュータープログラム(以下「原告著作物」という。)を作成したことにより、その著作権を取得し、同年九月には、原告著作物を収納したROM装着のバトルシステムTW-一〇五を、原告の対戦型カラオケ採点機のシリーズ製品の一つとして販売した。

四  被告は、平成四年九月頃から、原告のバトルシステムTW-一〇五に収納装着されたコンピュータープログラムである原告著作物を複製した上、右複製にかかるコンピュータープログラムを収納したROMを装着した装置をバトルアタックALK-六〇〇〇という製品名により、全国的に頒布、賃貸、委託設置し、またそのための広告、展示をしており、原告著作物の著作権を侵害している。

五  よって原告は、原告著作物の著作権に基づき、被告の右著作権侵害行為の差止め及び予防措置を請求する権利がある。

第二  被告は適式の呼出しを受けながら、本件口頭弁論期日に出頭せず、答弁書その他の準備書面を提出しないから、原告の請求原因事実を自白したものとみなす。

右請求原因事実によれば、著作権法一一二条一項、二項、一一三条一項二号に照らし、原告の本訴請求は理由があるから認容することとし、訴訟費用の負担について民事訴訟法八九条を、仮執行宣言について同法一九六条一項を各適用して、主文のとおり判決する。

(裁判官 大須賀滋 裁判官 櫻林正己 裁判長裁判官西田美昭は、差し支えのため署名押印することができない。 裁判官 大須賀滋)

<省略>

(別紙)

物件目録一

株式会社ヱコワールドから出荷販売されている

対戦型カラオケ採点機

バトルアタックALK-六〇〇〇

に装着されたロム(リード・オンリイ・メモリイ、固定記憶装置)から読み取った別添ダンプ(複写)リスト記載のプログラムと同一内容のプログラム

(但し、右は中央処理装置Z八〇に使用されるものである)

<省略>

<省略>

<省略>

<省略>

<省略>

(別紙)

物件目録二

株式会社ヱコワールドから出荷販売されている別紙物件目録一記載のプログラムを収納したロム(リード・オンリイ・メモリイ、固定記憶装置)を装着したカラオケ採点装置

但し、対戦型カラオケ採点機バトルアタックALK-六〇〇〇を含み、同機種に限らない

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